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手のひらにそっと載せられるうつわ「小皿」「豆皿」「醤油皿」様々なよび方があります。

6cm~10cmくらいの幅で、浅い小さな皿のこと。
昔は「手塩皿(てしおざら)」とよび、「おてしょ」などという愛称がありました。
江戸時代にはすでに存在していたようです。
ただし、上流階級の限られた身分の者が使ううつわでした。

元来は、食膳の不浄を祓うために小皿に塩を盛ったところから誕生したうつわです。
 
食膳には、中心に飯茶碗・汁椀・主菜を乗せる皿・奥に副菜を入れる猪口(向付け)が並びます。
手前に添えた箸の脇には、塩を盛った手塩皿。
時代とともに、醤油や酢などを入れる調味料入れとなります。

江戸も中期になりますと、財力をもった町民が上流の真似事を楽しみ始めて、庶民の間にも広まって行きます。

江戸期には磁器産業も、中国からの輸入品に頼らずとも有田などで国内の大量生産が可能になり、一気に全国へ日用食器が浸透していきました。







現代の食卓は食べ物も多様化し、多目的に使えて兼用できるうつわが重宝されて、なるべく食卓に並ぶうつわの数を減らす傾向にあります。

箸置きも使わない家庭が増えてきたと聞きます。

うつわ好きとしましては、洗う手間は考えず、載せる食べ物によって変わるいろんなうつわの表情を楽しみたいと思うのですが。。。

こうして「手塩皿」という呼び名は薄れ、最初に挙げたような呼び名になりました。

習慣として、店舗や家の玄関に置かれた「豆皿に清め塩」は、手塩皿の名残と思われます。
時代の変化とともに、調味料入れにこだわらない新しい使い方も生まれました。
果物や菓子、角砂糖、皿の上にソースや薬味を載せて置いたり、箸置きにしたり。気に入ったデザインならば、アクセサリーや香立てなどのインテリアにしても素敵だと思います。

買いやすい価格で、旅先でも持って帰りやすい大きさ。
生活骨董から現代陶器まで、時代を超えて幅広く作られてきた豆皿。裏にも緻密な絵付けが施されていたり、ユニークなカタチをしていたり。。

小さな世界のなかに多種多彩の表現が広がります。
これは、注目しないともったいない。
サッと見過ごさずに、愛らしいうつわをお手にとってみてください。
 





久窯の白磁のうつわは、食卓で凛とした佇まい。
一枚登場するだけでとても品よくまとまります。
裏までも描かれた丁寧な染付は、古伊万里のようです。


「熊本県 天草創磁久窯」


「沖縄やちむん」







沖縄の食卓ではよく豆皿が登場します。琉球王朝の食文化の影響でしょうか。高い高台のついた「高坏」とよばれるカタチの豆皿もあります。豆腐餻や海ぶどうなどの珍味が載ると色鮮やかで映える豆皿が多いです。


「九州 小鹿田焼 小石原焼 唐津焼」

素朴な土に大らかな刷毛目、リズミカルな飛びかんな、侘び寂びの鉄絵。。。。
九州の焼物には、漬物や和菓子などが合いますね。
気を使わず、いつも何かしら食卓で登場する。そんな空気のような存在の豆皿。
 
 
こんな使い方もあります。
食べ物が盛り付けられると、一層引き立ちますね。
豆皿の輪郭が食卓のアクセントになるんです。
ときには、豆皿尽くしはいかがでしょうか?冷蔵庫の残り物もこうして盛り付けると、特別な衣装で見違える一品に。
酒好きを喜ばせる、自宅で居酒屋気分。






お客さまの人数によっては、同じお菓子をそれぞれ違う豆皿に載せてお出ししても面白いでしょう。
それぞれのうつわのカタチが、話題の花咲かせます。